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A day in a Rose Garden Life.

モダンローズ/オールドローズと草花が溢れる小庭を目指して。

我が家でローテーション散布している薬剤一覧(2020年版更新)

私が年間通してのローテーション使用している薬剤のリストです。

【ローテーションに必要な薬剤のバリエーション】

3月~11月まで月4回ペースで散布するのに必要な薬剤数。


「9か月×4週 = 36回」


1つの薬剤の使用可能回数が6回/年だとすると、6種類ほど欲しいということになる。
季節に合わせて、効果の高い薬剤を、同じ系統で連用にならないように輪番散布を行う。




【殺菌予防剤の系統】
殺菌予防剤は治癒効果はないが、耐性が付きにくいので、予防散布では予防剤をメインにする。

系統 薬剤 用法 回数 特徴
有機硫黄系      ジマンダイセン水和剤    400倍~600倍     年6回以内   有効成分:マンゼブ

黒星病対策。葉が汚れやすいが、雨に強い。

有機塩素系 ダコニール1000 1000倍 年6回以内 有効成分:テトラクロロインソフタロニトリル(TPN)

黒星病+うどんこ病。
最高気温が25度を超える時期は薬害がでるので使用しない。実質使うことができるのは3月~4月と、シーズン終了間際の11月のみ。

オーソサイド水和剤80 800倍 年8回以内 有効成分:キャプタン

黒星病対策。
うどんこ病には効かない。

夏場メインで使用

有機銅剤 サンヨール乳剤 500倍 年8回以内 黒星病+うどんこ病に加えて、アブラムシ/ハダニ類/チュウレンジハバチに適用あり。








【殺菌治療剤の系統】

系統 薬剤 用法 回数 特徴
ベンゾイミダゾール系  ベンレート水和剤  2000倍~3000倍  年6回以内 有効成分:ベノミル

黒星病+うどんこ病。
耐性付きやすいのでなるべく少なく使用する。

EBI サルバトーレME 3000倍 年7回以内 有効成分:テトラコナゾール

黒星病+うどんこ病。

クミアイ サプロール乳剤

1000倍 年5回以内

有効成分:トリホリン

黒星病+うどんこ病。
住友化学園芸が販売している「STサプロール乳剤」は少し割高なので、クミアイ化学工業製がおススメ。

ベニカX乳剤⁽殺菌殺虫剤⁾ 500倍 年6回以内

有効成分:ミクロブタニル、ペルメトリン⁽殺虫成分⁾

殺菌剤としての効能・黒星病+うどんこ病。
ミクロブタニルはラリー乳剤の成分。
ハンドスプレーのマイローズ殺菌スプレーと同じ成分で、耐性が付きやすいため総使用回数に注意。

抗生物質
(キチン合成酸素阻害)
ポリオキシンAL水和剤 1000倍 年3回以内 有効成分:ポリオキシン複合体

バラへの適用があるのは水溶剤。水和剤は安いが、葉が汚れやすい。
春/秋のうどんこ病シーズンに、サンヨール乳剤とセットで使用する。

炭酸水素塩剤 カリグリーン 800倍 使用回数制限なし 有効成分:炭酸水素カリウム

うどんこ病治療。
天然成分で環境にやさしい。
うどんこ病に適用がない殺菌剤を使用するときにセットで使用する。






【殺虫剤の系統】

アーリーセーフなど、物理的阻害による捕殺を行う薬剤以外は、いずれも人体に良いわけはないので、なるべく使用回数が少なく済むように考慮する。
病気によるバラへの生育の影響に比べると、害虫被害でバラが育たなくなるということはほとんどないので、個人的には殺菌剤ほど頻度の高い散布は不要だと考えている。

即効性の高い薬剤だと、その場に虫がいないと効果がないので、見回りで害虫の発生が確認できないときは殺虫剤の散布をスキップする。


系統 薬剤 用法 回数 特徴
有機リン系 アクテリック乳剤     500倍~1000倍    年6回以内    有効成分:ピリミホスメチル

接触およびガス効果により速効的に効果を示す。散布後にガス化するので、天気が良い日につるバラなどに使うと臭いがきつい。
スミチオンよりは効果が強く感じる。
オルトランDX粒剤 2g/株 年4回以内 有効成分:アセフェート+クロチアニジン[ネオニコチノイド系]

独特の臭いあり。芽吹き時期のアブラムシと夏場のコガネムシ対策に。クロチアニジン含有のため、ベニカ水溶剤やダントツと併用しない。
スミチオン乳剤 1000倍 年6回以内 有効成分:MEP 

臭いがきついので、散布タイミングに注意。その割にはアブラムシくらいにしか効果がないので、主に春期の害虫駆除に用いる。
合成ピレスロイド系 トレボン乳剤 2000倍 年6回以内 有効成分:エトフェンプロックス 

ハンディスプレーの「サンヨール トレボンスプレー」「アースガーデンT」の成分。
ベニカX乳剤⁽殺菌殺虫剤⁾ 500倍 年6回以内 有効成分:ペルメトリン、ミクロブタニル(殺菌成分)

ペルメトリンはアディオン乳剤の成分。速効的ノックダウン効果。
ベニカX乳剤はハンドスプレーのベニカXと同じ成分だが、ミクロブタニルは特有の臭いを感じる。
ベニカS乳剤 200倍 年6回以内 有効成分:ペルメトリン

ペルメトリンはアディオン乳剤の成分。速効的ノックダウン効果。
ベニカX乳剤と違い、殺虫剤単体なので他の殺菌剤と混用するときに使用。
ベニカR乳剤 100倍 年6回以内 有効成分:フェンプロパロティン

ロディー乳剤が希釈されている乳剤。ベニカXファインスプレーやベニカグリーンVスプレーなどのハンドスプレーにも含まれる成分で、幅広い害虫への効果があり、臭いもそれほどきつくないのが利点。

ただ、濃度が高いロディー乳剤は劇薬指定の農薬だし、幅広く効く=毒性も高いかもしれない。
ネオニコチノイド系 モスピラン液剤 500倍 年5回以内 有効成分:アセタミプリド 

比較的効果が継続するらしい。小型の芋虫系へも効果あり。
スターガード粒剤 1g/株 年1回 有効成分:ジノテフラン。

オルトランと違い、葉への浸透効果による食殺を狙う。つるバラにも効果期待。 使用可能回数がないので、ローテーションには含めない。
BT(aizawai)生菌剤 ゼンターリ顆粒水和剤 1000倍 使用回数制限なし 有効成分:バチルス・チューリンゲンシス菌の生芽胞および産生結晶毒素 

なぜかバラへの適用なしだが、天然由来成分で安全性大かつ芋虫系への効果大。 
ただし、すぐには効果が表れないのと、害虫が摂取することで効果が得られるので、雨が多い時期は使えない。





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